1975年1月3日金曜日
Freddie holds court
Jackie

記事(発言含む)
2023年1月21日土曜日 13:06:18 UTC
■ ピート、フレディ・マーキュリーに会う:フレディを囲んで!
最近フレディ・マーキュリーに会いに行ったとき、彼のロンドンのアパートのラウンジにあるソファーは、2匹の大きくて満足げな猫が、ほぼ占有していた。フレディは慣れっこな様子で、にっこり笑ってペットが残した小さなスペースにすっぽりと収まった。
「トムとジェリーっていうんだ。」と彼は言い「そんでもって2頭とも女の子。だからいつも混乱させちゃうのかもしれないね!この子たちがいてくれてよかった、僕のよき伴侶だよ。」
「唯一心配なのは、交通量が多いから外に出したくないってこと。けど外に出れないことを気にしている様子もないな。充分幸せそうに見えるよね?」
「とにかく、願わくば近いうちに、庭付きで駆け回れる家に越したい、そういう場所を探しているんだ。レコードの売り上げが少しずつ入ってきているから、まずは自分の家が欲しいな。ここ数年このアパートに住んでいて、とても満足しているけど、もうちょっと広かったらいいなと思うんだ!」
それは、ロンドンを出て田舎に越すということですか?
「いやいや、それはないって。街の中にいるのが好きなんだ。生活のペースはかなり速いけど、そういうのがいいんだ。普通にたまには息抜きはしたい。ノッティンガムに妹がいるから何日か行ったりもする。」
「あそこはガチャガチャしてないし、リラックスできていると思う。でも、2,3日だけね!その後は落ち着かなくて、ロンドンに戻るのが待ち遠しくなる。」
フレディはエネルギーに満ち溢れている、なぜってクイーンはかなり勢力的なバンドなのだ。
「リード・ギタリストのブライアン・メイが体調を崩して、夏場に休養をとったんだ。でも、あれからは僕たち本当に忙しくしているんだ。第一にアルバム『Sheer Heart Attack』をレコーディングしなきゃだった。」
「ブライアンの病気で予定より押してしまったから、プレッシャーのかかる仕事だった。僕らは時間を問わず働いて、数週間、日の光さえ拝めなかった。すごく疲れたけど、アルバムが仕上がったとき、すごく満足がいった。」
しかし悦に入る暇もなく、すぐにイギリス・ツアー、そしてヨーロッパ、アメリカ訪問の準備をしなければならなかった。
「ツアーは全然いいんだ」とフレディ。「実際、すごく楽しいんだ。長い間ツアーに出ないと落ち着かないし、むしろ旅が恋しくなる。ツアーは退屈だっていうグループもいるけど、それをどう生かせるかは自分達次第なんだ。」
「今年の初め、アメリカに行った時は本当に楽しかった。みんなとても親切で、ニューオリンズやニューヨークはとても魅力的な場所だった。ニューオリンズは、毎晩カーニバルみたいだったよ!フレンチ・クォーターじゃ、聴きたければ一晩中生演奏を聴けて、長時間居座った。眠らない街のように感じたよ。」
「ニューヨークには驚かされた。すごく暴力的な街だって警告を何度も受けていたから、到着するまで心配でしょうがなかった。僕らはとにかくホテルの部屋に駆け込んで部屋に閉じこもりたかったんだ!」
「でも、蓋を開けてみれば平穏な時を過ごすことができた。僕らの部屋からはセントラルパークが見渡せて、街の中でも心地いい場所にいれたし、いい人たちにもたくさん会えたよ。」
フレディの音楽的才能は世界中を駆け巡っているが、大学を卒業するまで彼は職業ミュージシャンになろうとは思っていなかったという。
「フリーランスのイラストレーターになろうと思って、デザインのディプロマを取ったんだ。フリーランスで仕事をするようになったんだけど、どうにも本気になれなかった。音楽が自分の人生の中で一番大きなものだって気づいて、音楽で身を立てようと思った。単純なんだ!」
「学生時代から音楽には興味があった、16歳までインドの英国式寄宿学校に通っていたんだ。学校は楽しかった、スポーツと演劇が大好きで、その両方をやってみる機会もたくさんあった。ただ、学校には選択の余地ってものがない。言われたことをやるしかないから、それを精一杯こなすのが一番賢明なんだ!」
そういうルールや規則に反発はしなかったのですか?
「確かに当時はそうだった。あたりまえだけど、いつだって何か指示されるのは好きじゃないからね。でも今になって振り返ってみると、あれはいいことだったと思う。自分のことは自分でやれるようになった。あっという間に大人になれた。そこには世話をしてくれる母親はいない、だから自分のことは自分でやらなければならなかった。」
洗練されたアクセントは健在だが、今のフレディは寄宿学校の子供には見えない! 彼は今や完全にロック・シンガーであり、明らかにその役を楽しんでいる!
「ああ、クイーンでいるのが好きだなあ。音楽を仕事だと思ったことは一度もない。実際、これよりもやりたいことなんてないんだ!」
喜ばしい、なぜなら私たちが彼にやってほしいことは、この他にはないのですから!