キャリアの中で寄せられたすべての称賛とともに、クイーンは毎年、スタジオでの作業に少なからず時間をさくという評判を得ている。『Night At The Opera』と『Day At The Races』は発売日が変更されている。『Night At The Opera』の試聴会では、フレディ・マーキュリーがテープを握りしめてスタジオに駆け込んでくるまでずっと待っていたが、それでもまだ完全には完成していないと述べた。

「なんて言いたいかわかるよ。」と、フレディ・マーキュリーは言う。「皆はおそらく 『なんてこった、またスタジオか。それって、また4ヶ月半もかかるってことだろ』って思うんだ。どうしてそうなるかって、僕たちは皆、完璧主義者で、適切ものを作らなければならないからなんだ。それが予算や時間の超過を意味するとしても、それは仕方ないよ。皆は僕たちが長くかかってるって思うかもしれないけれど、信じてほしいのは、僕らだってお腹いっぱいなんだ。」

クイーンのロック界のメジャーリーグへの登り方は、徐々にではあるが一貫している。アルバムやツアーを重ねるごとに、より大きな会場で演奏するようになった。今年のワールド・ツアーでは、マディソン・スクエア・ガーデンとラスベガスのフォーラムの両方で公演しており、観客数の増加に合わせて、チャートでの存在感も増加している。

「『躍進（progress）』と言っていいくらい、着実に物事が進んでいるのは嬉しいよ。それって観客が、僕たちのことを知った上で行きたいって思ってくれているってことで、ある意味、確信して来てくれているってことだ。それ以外の面では、僕らはほぼ同じペースで成長してきた。書くこと、歌うこと、アレンジすること、演出すること......バンドとしての幅が広がっていると思う。」

クイーンのコンサートの観客は常に熱狂的である。それは、バンドがアルバムと同じくらいステージでの演技に手間をかけているからである。マーキュリーは、この2つの側面に必要な力の入れ方の違いをよく理解しています。

「アルバムをステージで再現しようとするのは間違いなんだ。例えば、『Take My Breath Away』は、ブライアン・メイがギターソロを弾かずに、僕がピアノ伴奏で歌った方がはるかに効果的なんだ。他の曲も、レコードと同じエフェクトでやるには、積み重ねるが必要になってくる。」

クイーンがオーバープロダクトだと批判されることがありますが、マーキュリーはこの批判に反論している。

「僕たちの曲の複雑さから、オーバープロダクトというレッテルが、クイーンに貼られるんだと思う。でも、そうではない。」